生はちみつとは純粋かつ非加熱な蜂蜜のこと
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「生はちみつって何やねん?」
「普通のはちみつとは違うの?」
「本当に効果のあるはちみつが知りたい」
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これはそんなあなたに向けた記事。
あなたが健康効果を期待して、はちみつを使おうと考えているのであれば、通常のはちみつではなく、必ず生はちみつを使わなければなりません。
なぜなら、最近の「はちみつ」は、本来のはちみつとは違ってきているから。
では、本物のはちみつである「生はちみつ」のことを知りに参りましょう。
目次
混ぜ物がないはちみつ
生はちみつには、日本にはっきりとした定義はありません。
ですが、一般的に定義されるのは以下の通り。
「純粋かつ、非加熱のはちみつ」
順を追って解説していきます。
純粋はちみつ
スーパーに売っているはちみつで、裏の原料表示に「水あめ」と書かれたはちみつを見たことがありませんか?
あれは偽装とかではなく、日本の法律では「加糖蜂蜜」と呼ばれる、れっきとしたはちみつの一種なんです。
日本のはちみつの表示において、はちみつは大きく3つに分類されます。
1. 純粋蜂蜜→一切の混ぜ物を加えない天然のはちみつ
2. 加糖蜂蜜→水あめや異性化糖などが人工的に添加されたはちみつ
3. 精製蜂蜜→脱色・脱香・脱タンパクなどの処理をしたはちみつ
この一つ目の「純粋はちみつ」であることが、生はちみつであるための1つの定義。
要は、人が甘さを加えたり、香りや色を抜いたりしていない天然物ということです。
「じゃあ純粋はちみつを買えば間違いないの?」
というとそうではありません。
もっと重要な要素が次の「非加熱」の部分になります。
非加熱はちみつ
はちみつって野菜と一緒で、加熱することで熱に弱い成分である、ビタミンB1、B2、B6、C、パントテン酸、葉酸、ナイアシン、酵素などが壊れてしまいます。
栄養成分だけでなく、味はエグミが出てのどに引っかかったり、風味が飛んでしまうというデメリットも。
また、アーユルヴェーダにおいては「はちみつは加熱すると毒になる」とされており、
科学的知見からすると、60度以上で30分加熱するとAGEsが急激に増えるという研究があります。
「AGE(終末糖化産物)」とは、糖とたんぱく質が加熱により結合した物質のこと。老化を進める原因であると言われています。
イメージ的には、
もともと栄養満点の肉が黒焦げになってしまい、栄養が取れるどころか、体に悪くなってしまったような感じ。
「体にいいと思って食べているはずが、あなたの体を蝕んでいる」
なんてことになりかねないわけです。
ちなみにある調査によると、日本にはこの非加熱の生はちみつが0.08%しかないそう。
じゃあ何で加熱してしまうのか?
それをこれから見ていきましょう。
採蜜の効率を上げるため
はちみつが完成するまでには4つの工程があります。
①働き蜂が花の蜜を胃の近くにある蜜嚢(みつのう)に蓄えて巣に持ち帰る
②巣で待っていた別の働き蜂に口移しし蜜房(貯蔵室)に運ばれる
③24時間羽ばたき、水分をとばし濃縮させる
④蜜房にふたをする←ここが採蜜の時期!!
このようにミツバチの力だけで作られたものが本物のはちみつです。
しかし、はちみつの原料のひとつである花は、咲く期間が限られています。
この短い期間にできる限り効率よく蜜を取ろうと、③の濃縮する工程を待たずに採蜜される場合があるのです。こうして採れた蜂蜜は水分が多いので、その水分を飛ばすため加熱処理してしまいます。
これが、一つ目。
採蜜の効率を上げるため。
大規模な輸入
海外から運ばれてくるはちみつは大きな一斗缶で運ばれてきます。
しかし、はちみつって気温差があると固まるもの。
その固まったはちみつを容器に移し替えるためにグダグダに煮てしまうのです。
「はちみつが固まってしまって食べれなくなった…」
「よし、レンジで加熱して溶かそう」
そんな経験ありませんか?
それと同じことが行われているわけです。
ひどい場合には、100度を超える温度で2日間煮ることもあるそうで。
海路での輸入
最後の加熱してしまう理由は、海路での輸入です。
今の輸入経路は赤道を通ることがほとんど。その赤道直下におけるコンテナ内の温度というのは、50度~60度に達すると言われています。
アーユルヴェーダにおけるはちみつの加熱基準は40度。
紅茶に蜂蜜を入れたりと、一瞬40度を超える程度なら大丈夫らしいですが、船の上で長時間50度を超える環境にさらされると、成分の変化が起こっても不思議ではありません。
購入の際のポイント
以上が生はちみつの定義、
「純粋かつ、非加熱である」ことの説明です。
「じゃあ早速、生はちみつを注文してみよう!」
と思ったあなた、ちょいとお待ちください。
生はちみつを購入する際は、めっちゃ重要なポイントがあります。
それは、「しっかり質問してから購入する」ということ。
なぜなら、生はちみつに決まった定義がないため、過熱の温度の定義が人によってばらばらだからです。
たとえば、
「はちみつの成分が壊れる温度は40度です」とか
「いやいや、45度まで大丈夫だよ」とか
「完全に壊れるのは65度だから」とか
いろんな定義があるわけで、その温度を超えていない場合なら「生はちみつ」と表現している場合もあります。
なので購入するときは、以下の項目をしっかり質問しましょう。
「加熱しているのか否か」
「非加熱というのは一切加熱していないのか」
「それとも成分が壊れない温度のことなのか」
はちみつ王子からあなたへ
「蜂蜜の歴史は人類の歴史」
これは、イギリスに昔から伝わる言葉です。昔からはちみつが、どれだけ人々の生活に密着していたかがよくわかります。
近年では、その効果効能が再び注目され、医療現場で使われてもいます。
ですが、それはあくまでも「生はちみつ」の話。
最近の効率重視、利益重視で姿を変えた加熱処理されたはちみつでは、その力を十分に発揮できません。むしろ健康を損なってしまう場合すらあります。
加熱処理によって人々は、安価ではちみつを変えるようになりました。
これってめっちゃ素晴らしいことです。
けれども、
もしあなたが本当に健康になりたいなら、
もしあなたが本当に実現したい世の中があるのなら、
もしあなたが本当に大切にしたい人がいるのなら、
ちょっとでも
「世の中に良い物を残したい」と思うのなら、
ぜひ、「はちみつ」ではなく「生はちみつ」を選んでください。